市内には二つあるらしいと聞いたので

私は以前、社協に出向いて、この地域の困窮者自立支援の実態がどうなっているのか、訊きに行った。一枚のレジメをいただいたが、要支援者に遭遇したときに肝心な、次につなぐ関係機関や専門家というのが、いまいち具体的でも抽象的でもなく、いざ要支援者に遭遇した時に役に立ちそうにない、何だかよくわからないレジメであった。

社協の人によると、ネットカフェや24時間営業のスーパーの駐車場に、車上ホームレスとしての報告があるとか。市内に野宿者支援のNPOがふたつあるが、行政もまだそういったところとの協働に至っていないなど、まだまだこれから、という様子が伺えた。(2014/11/1

やはり、情報は自分で掴みに行くことである。
以前、社協で聞いた、市内にふたつあるという野宿者支援のNPOの方たちにお会いし、お話を伺ってきた。
私の住む界隈での支援の状況が、なんとなくイメージできてきた。

ひとり目は、独立独歩でガンコ者の気風の、本業は古本屋さん。
数名の仲間で、市内にいた路上のオジさんたち、ひとりひとりに声を掛けて、生活保護の申請に付き添い、アパートに上げ、その人数も250人を超えたあたりで、人数をカウントするのに疲れ果て、それで今、何人面倒を見たか、正確な数字は把握していないらしい。
ただただ、「国に生活保護の制度があるのだから、きちんと運用すべし」という、シンプルな意図が活動の基本。今は本業は放ったらかしで、365日、支援に明け暮れているとか。

そしてこのガンコな古本屋さんから、市内にもう一件、主に更生保護をしている団体の連絡先を教えていただいた。
「ワシから聞いた、いうて電話してみ。あっちの方が人と話すの好きやから、色々教えてくれるやろ」

というわけで、もうひとり、打って変わって人当たりの良い、素敵なお母さま。
「あの人(古本屋さん)、偏固というか不器用というか」と、笑っておられた。
喫茶店でお茶を飲みながら、私はあれこれと疑問をぶつけて、お話を伺った。色々な人脈というか、人との出会いに恵まれているのだろうと仰って、人繋がりでクールな支援をなさっていた。

先の古本屋さんは、もしも道端で困窮者を見かけて声を掛けるなら、「その人の全人生に寄り添う覚悟で声を掛けろ」と言い、そう言われると、私にはそんな覚悟は無いのでたじろいでしまう。その話を素敵なお母さまの方にすると、「そんなの、できるわけないでしょ」。

人の純粋な善意だけを頼りにしていたのでは、社会は保たない。困窮者の全人生に寄り添う覚悟で手を差し伸べた人まで共倒れになってしまうことを、これからは回避していく時代だろうと思う。その方法とシステムのあり方が、その方面であれこれ模索されている。

支援のあり方も多様性があり、支援者同士の見解の違いもあるが、それであっても、社会にあってそれぞれ共存し合える落としどころで了解しつつ、認め合いながら活動をしている、といった印象をこの度は受けた。
ちなみに、この界隈で「カタギの」ホームレスならびに生活困窮者支援団体は、私がこの度お話を伺ってきた、二カ所のみだとか。

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