これからパラダイスをつくる

ダンナが、私とつくるパラダイスの絵を描いた。
小さな手作りの平屋と小屋と、畑と軽トラがある。
平屋の裏手に二本の柱が立っていて、そこが森の入口で、その先は神々の世界になっている。

カバラの密義の実践で、「内的視覚で神殿に至る二本の柱を立てる」というのがあるという話を、私はダンナにしたことはないのだが、そんな話をする前にダンナは勝手に、自分で神々の世界に通じる二本の柱を立ててしまっている。

「おまえ、すばらしいヤツだな」

と私は、ダンナのハゲ頭を撫でてあげた。
現し世は幻だという。ダンナに「おまえはマボロシなんだね」と言うと、ダンナは「そうだ、ハゲのマボロシだ」と言い切った。

これから私は、ダンナとパラダイスをつくることになっている。
パラダイスに必要な用地を求めて、ダンナと共に桃源郷を探しにいかねばならないが、まだ自家用車には手が届かないので、レンタカーでいい。しかしまだ、レンタカーを借りても、お互いの休日はテレコになっているので、自宅警備には都合がいいのだが、こういう時に都合が合わない。

このパラダイスは永遠に創られるものと私は想定している。終りはない。

この人生は、無明の暗闇を手探りで開拓するようなものだ。既にあるものではなく、これから新たに自らの手で創り上げねばならない。既にあるものではないといっても、振り返れば先人たちも、そのようにして未来を拓いてきた。元々がそうであったように、私らもそう生きるだけだ。

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