バスツアー①〜明石海峡を渡る

職場の慰安旅行というか、遠足であった。
「選べる豪華お土産」「食べ放題」の謳い文句に、同僚たちがそそのかされて選ばれたバスツアーは、縁遠くなった生まれ故郷で、私は複雑な気持ちで参加したのだった。
金が無いから不参加にしようと思ったが、こういった行事のときに、あまり協調性に欠けるのもいかがなものかと思い、社長に手作りマスクを作って売りつけて、旅費ができたので行くことにした。


朝から空はひつじ雲に覆われ、午後からの雲行きが心配された。
生まれてはじめて見るはずの鳴門の渦潮は、渦潮ではなく、おだやかな海面に見えた。


明石海峡大橋は、現在世界最長のつり橋だそうだ。


そうしてやって来たのは、明石の漁協である。
競り市を見学させてもらってきた。





積み上げられた青いコンテナの中で、太刀魚が白光りしていた。







漁協の裏の漁港に来た。


底引き網漁船がたくさんある。
明石のタコの90%は、底引き網で獲られるそうだ。
私はてっきり、タコは蛸壺で獲るものだと思っていた。




これが名物「明石焼」。
地元では「玉子焼」と言う。
と、私は同僚たちに解説してやったのだった。


私の親たちも年末の買い物に毎年訪れていた「魚の棚」。
ここで母親がたくさんいかなごを買って炊いて作った釘煮が、実家の冷凍庫にいつも大量にあったのを思い出した。
母は、何か贈りものというと、常に「いかなごの釘煮」を送りつける習わしの人であった。


コメント